【ルパンだった。】
傑作選ということで、「恐怖に襲われた街」から続けて観賞した。
この作品では、ベルモンドはギャングの下っ端なのであるが、兎に角、ファッションに拘りのある役柄である。
下っ端なのに、妙に決まっていて、しかもネクタイに対する拘りが半端ないというギャップも面白い。
我々が思い描くフランス的な人物像といえるのではなかろうか。
そして、車を乗り回す(一応、元レーサーという設定である。)姿は、日本ではお馴染みのあのキャラクターそのものだ。
この作品のベルモンドが、ルパン三世のモデルとのとこである。
確かにそっくりである。
軽妙洒脱だが、何処か哀愁を感じさせるルパン三世の世界観はここから生まれたのだとしたら、妙に納得がいく。
確かにシナリオ等は適当だし、恋人役の扱いも相当酷いのだが、恋人役の女優さんが圧倒的な美人であるにも関わらず、何となく許せてしまうユルさ、それが、古きよきフランスなのかと何故か説得されてしまうのである。