やまモン

ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版のやまモンのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【長い序章】

長々と語られる色情狂の告白は、一体何のいみがあるのだろうかと、首を傾げたくなる内容で、私もおそらくセリグマンと同じ気持ちであった。

一つ言えることは、人生には、若い時期も年老いてからの時間もあり、良い時もあれば悪い時もあるということ。

若い時分には、多少の無茶も若さで何とかできる面もある。

この前編では、ジョーは若く美しい。

若さ故の無邪気な傍若無人ぶりも、若さ故に許されるものなどであろう。

前編は、ジョーの身の上が暗転しそうな状況で終わるが、ここまで見て、恐らく、前編は後編のためのとても長い序章であったのだなと納得できた。

それにしても、作品そのものがとても傍若無人で、よく日本で公開できたものだと感心した。

モザイクが一切無いので、人間のナマの部分が文字通り常に曝け出された状況。

男女の性器に対しては、恐らく色々な意見があるかとは思うが、何かしらの付いているのが人間なのだから仕方がない。

しかし、あまりにも赤裸々な表現は、時としてショッキングなものでもあるということを認識できた。

このような作品に巡り会えるのも、良い時代に生まれたからであろう。