ビターチョコ

ももへの手紙のビターチョコのネタバレレビュー・内容・結末

ももへの手紙(2012年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

日本のトップアニメーターである沖浦啓之が原作で、さらに脚本と監督もしたアニメ映画。作画がすごく良いし、丁寧な演出で、安心して観ることができた。

●あらすじ(うろ覚え)
小学生の主人公が、母親が生れ育った島に母と二人で船で行く。父親は最近死んだばかり。島で3人の愉快な妖怪と出会って、少女は……。

主人公は女の子で小学生。誰も知り合いのいない島で、徐々に島に馴染んでいく。自然が多い場所なので、沖浦監督のいつもの作風とは違う印象だった(押井守監督作に作画で関わることが多いから)。

妖怪たちは何者?
主人公と母親との関係は?
父親の死は主人公に何をもたらした?

妖怪たちはみんな楽しい。見た目は可愛くないが、性格と行動が可愛い。だからすごく楽しかった記憶がある。一度しか観ていないので、またいつか観たい映画。

以下、ネタバレ注意!

たしか少女は、最後に島から出なかったと思う。映画の最後は、その場所から出て行く場合が多いが、そのタイプの映画じゃなかった気がする。
また、妖怪は出てくるが、父親は幽霊になって出てきたりしない。つまり安易に問題が解決しないストーリーだった。

嫌な気分になることのない作風で、だからリピートする人が多い気がする。またいつか観たい。たぶん、とても楽しい時間になる気がする。


●余談
妖怪のキャラクターデザインで判るのは、観客に媚びていないこと。(美少女やイケメン的な)萌え~の要素が全くない。そこが良かった。

沖浦監督がなぜこの題材を選んだのか知らないが、私には「観たい」と思わせる企画じゃない。しかし、安易に近未来ファンタジー、異世界ファンタジーを作らないのが沖浦監督の人となりを想像させる。