すずき

未来警察のすずきのレビュー・感想・評価

未来警察(1985年製作の映画)
3.1
ロボット技術の栄えた近未来。
ラムジー巡査は警察内の暴走ロボット対策班に所属している。
とは言っても、何らかの故障で徘徊するロボットを取り押さえるだけの、退屈な仕事だ。
しかしある日、ロボットによる殺人事件が発生する。
殺人ロボには、謎のチップが取り付けられていた。
ラムジーは何者かによる策謀と考え、新米の女性警官トンプソンと共に、事件の背後にいる犯人を追う…

近未来を舞台にしたSF刑事ドラマ。
SFとは言っても、現実世界の延長線上のようなリアルな世界観。
ロボットも工業製品のような無骨なデザイン。
登場人物がロボットの型番について「アレは良い家庭用ロボットだ、前の型番はダメだった」みたいな家電製品を話すノリの会話もリアリティあった。

ロボットが出る事以外は、かなり真っ当な刑事ドラマ。
結局の所、ロボットを暴走させた犯人がいて、それを追いかけるストーリー。
なんか、もうちょっとSFしてくれてても良かったかなぁ、と思う所も。そこは好みかもね。
あ、でもよくわからない所が一箇所、映画中盤、謎に霊能力者が登場する所。
映画に必要なシーンとも思えないし、SFでも刑事でもないし本当に謎だ。

監督はあの「ジュラシック・パーク」の原作者なのね。
音楽は大御所のジェリー・ゴールドスミスなんだけど、BGMの使い方がイマイチ盛り上がらなかったのも×。

主人公はイイ感じのヒゲおっさんで、顔立ち良い。
現在も変わらず、イイ感じのヒゲのおっさんだなー。
高所恐怖症、という設定はヒッチコックの「めまい」を彷彿とさせる。

ラスボスも、勝利を確信して主人公を見下すゲス笑顔とか、こちらも割とイイ顔するのよね。
演じてるのは、あのKISSの火を吹くベーシスト、ジーン・シモンズなのね。これはビックリ!