犯人役のノーマン・ロイドが先日106歳で亡くなり追悼の意味で鑑賞。
あらぬ罪を着せられた男が無実を証明する為にカリフォルニアからニューヨークまでアメリカを横断しながら逃走する話。
1942年の作品で既にアメリカは前の年から世界大戦に参加していて、軍需工場が盛んに稼働している一方で社交界のパーティーなど華やかな面もしっかり描かれていて戦勝国の余裕すら伺える。
破壊行為を目的とした闇グループの目指すものが全体主義であったりと、暗にナチスドイツを匂わせてもいる。
手錠をかけたままの逃走や見えない敵との闘いというのが「39階段」や「北北西に進路を取れ」をチラリと思わせるが自由の女神に辿り着いてからの息をのむ展開、これだけでも作品の魅力として十分だと思う。
トラックのドライバー達がチャイコフスキーのピアノ協奏曲1番に歌詞を付けて歌っていたのは驚き!笑
ノーマン・ロイドのご冥福をお祈りします。