KOUSAKA

kocoronoのKOUSAKAのレビュー・感想・評価

kocorono(2010年製作の映画)
4.0
シネマート新宿、最終日に何とかギリギリ間に合いました😅

シネマート新宿の音環境って、ちょっと荒々しい感じがして好きなんですが、まさにこの『kocororo』でbloodthirsty butchersの音を全身で浴びるにはピッタリの場所でした‼️最高。スクリーンで見られたことに、ただただ感謝しかありません。

正直なところ、ブッチャーズの曲はそんなに熱心に聴きこんでいたわけではないんですが、何という曲なのかはわからなくても、この3人(or 4人)が「いっせーの」で出す音の圧がとにかくすごくて、自分の中に眠っているオルタナ魂がふつふつと湧き上がってくるのを感じました。

インタビューシーンの音声が環境音に交じってたりして判別しにくいところも多いんですが、そんな演奏シーン以外の場面も含めて、2時間ずっと「音」のかたまりを全身で浴び続けているような感覚でした。

田淵ひさ子の加入を除いて、1989年以降はメンバーチェンジなしで活動をつづけたという、ロックバンドの夢と理想を体現したようなbloodthirsty butchersですが、もちろんメンバー間の不協和音や諍いもしょっちゅうあるし、マネジメント会社などとのいわゆる「ビジネス」面でのいざこざも発生します。

その度に怒りをあらわにする吉村秀樹の姿もこのドキュメンタリーに収められていますが、同時にファンの人たちと優しい笑顔で接する姿や、お父さんとして息子と接する姿にはほっこりさせられます☺️

bloodthirsty butchersの攻撃的な音の塊の奥側に、どこか人間臭い暖かさのようなものが感じられる理由を、このドキュメンタリーで見つけることが出来たような気がします。
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