しんご

ターミネーター2のしんごのレビュー・感想・評価

ターミネーター2(1991年製作の映画)
4.8
前作越えの続編が何かと問われればまず最初に挙げるほど好きな作品。

世界にあれだけの衝撃を与えたヴィランを越える困難を一蹴するかの如く、T-1000という見事な敵役を創り上げたキャメロン監督。初めて本作を鑑賞したのは小学生の時分だけど、キャラのあまりの無敵さに絶望感すら覚えた。ロバート・パトリックは「ダイ・ハード2」で白ツナギを着たテロリストの1人を演じていたが、これを観たキャメロンがT-1000役に彼を大抜擢したらしい。触れたものに自在に姿を変え打撃・銃撃は効かないという最強アンドロイドだが、個人的にはT-1000の走り方が一番怖かった。あの両手をブンブン降ってまっしぐらに迫ってくるシーンはトラウマもの。

強力な敵を得たアクション面はもちろん、それ以上にドラマ性あるサイドストーリーが本作に深い味付けを加えている。T-800に父性を感じるジョンを見ながら、「ターミネーターは任務を最後まで遂行し守る対象を絶対に傷つけない。色々な男が我々の前に現れたが父と呼べる性質を一番備えた者は目の前にいるこの機械なのかも知れない」とサラが独白するシーンは考えさせられるし、このターミネーターとの交流とサラの複雑な感情があるからこそあのラストシーンは泣ける。

「人が泣く理由が分かった。自分は泣けないがね」のセリフは名言。
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