1974年ロマン・ポランスキー監督作品。
私立探偵が偶然にも関わってしまった殺人事件を通じ、運命に抗えない姿を描いた犯罪映画です。
私立探偵ジェイク(ジャック・ニコルソン)が『モーレイ夫人』と名乗る謎の女性から、夫ホリスの身辺調査を依頼されるところから始まる物語…。
1930年代のLAが舞台であり、水不足が深刻化している社会問題も背景に描かれています。
この映画の公開当時、まだ私は生まれてもいませんが、ジャック・ニコルソンが若くて驚きました。こんなに凛々しい時代があったなんて！
殺人事件に巻き込まれる事になるジェイクの身の回りに起こる命を狙われる出来事や、足を踏み入れ真実が近づいてくるほどに、心に傷を背負ったホリスの妻エヴリンの辛い過去を知る事になる哀愁感が漂う悲しい事実。
この作品を観ると運命を憎みたくなる気持ちが沸き上がりました。
ジャック・ニコルソンの静かな演技に、フェイ・ダナウェイの美しさが際立つノワール作品でした。
この作品、1975年度アカデミー賞作品賞ノミネート作品です。
