劇場版『名探偵コナン』9作目
コナンたち少年探偵団たちは、豪華客船アフロディーテ号の処女航海に招待され参加していた。政界や芸能界の著名人も招待される豪華な顔ぶれの中、殺人事件が発生する。その裏には15年前に沈没した貨物船の事故との関連があり、コナンたちは恐ろしい陰謀に巻き込まれ真相を突き止めていく物語。
豪華客船という海上の逃げ場のない空間での殺人事件の謎を解いていくストーリー。
『タイタニック』を連想させるような上質なオマージュのシーンも度々あり、この船も沈むのだろうなと思いながら鑑賞していた。
新一と蘭のかくれんぼの回想シーンが微笑ましい。新一はずっと蘭を好きだからこそいつも見続けているし、どこに隠れてもすぐに探しだしてくれるんだろうな。
照れて顔が赤くなる時の言い訳を夕日のせい
にするコナンが可愛い。
『タイタニック』のローズの様な行動を取る蘭。救助ボートに乗った後に降りる理由は、優しさもあるけどヒロインとしてちょっと愚かすぎて酷いなと思った。
サッカーボールをイキイキとしながら蹴って壁当てしているコナンの姿が良かった。
灰原にお風呂誘われて照れる光彦のシーンが最高に好き。絶対わざとやってるんだろうなと思うくらいあざとい灰原!
いつもポンコツ推理しかしない小五郎が愛する英理に似ている犯人の為に、自力で真相をつかんだところは最高に痺れた。そして、女と戦わない主義を貫く小五郎の強い信念はカッコいい。ちゃらんぽらんな普段とのギャップがとても効いてる。
“その逆だよ。アンタがアイツに似ていたから。アンタが犯人じゃなきゃいいと思って。無実の証拠を集めようと思ったから、こうなっちまったんだよ。”
ボートやジェットスキーを平然と運転するコナンは相変わらずカッコよかった!
エンディングで流れるZARDの『夏を待つセイル(帆)のように』が本作とマッチしていて心地よい。
相手の事を気遣い思いやる気持ちが大事なんだというメッセージを感じた。
劇場版の中でも毛利小五郎が大活躍し、シリーズの中でもダントツでかっこ良く人間味が光る作品。