ぬーたん

汚名のぬーたんのレビュー・感想・評価

汚名(1946年製作の映画)
3.8
ジム・キャリーからの~ヒッチコック!コメディからのサスペンス。この数作で1回転しそうなくらい振り切ってマス!たまに観たくなるのよヒッチおじ様。こちらは割とマイナーな作品の割には評価高し!フィルマでみるとヒッチ作品は軒並み評価高いが、抜きん出てるのはなく、最高点は『裏窓』それでも今作との差はわずか0.1点。この作品、1946年作だからもう75年前、それが今観てもハラハラするし引き込まれる、凄いなあ。
主役はケーリー・グラントとイングリッド・バーグマン。美しい。美し過ぎて2ショットを観てるだけでもう幸せ!
映画好きだけど俳優がとにかく好き。映画観たら必ず俳優チェック!出演作からスキャンダルまで、調べまくるのが趣味。いやね、覗き趣味かよ?中身はスケベなオッサンだからね。
今やネットで調べりゃ何でも出て来る時代だけど、やっぱり紙の本やパンフが好き。で大切にしている本が『外国映画男優名鑑』『外国映画女優名鑑』の2冊。発行は2009年で最近10年程の俳優は載ってないのが残念だけど。これ、いいよ!ハリウッドスター好きな方にオススメ!韓流や日本の俳優本はあるけど、ハリウッドスターのは殆ど無いから貴重よ。で、この本を見開くとだいたい左右上下で4人の俳優が載っているのだけど、特別なスターは見開きドッカーンと大きく1人で占めてるの。そのうちの1人がケーグラとインバーなんよ。
『ケーリー・グラントを演じるのが嫌になった』と引退を宣言して(のちに復帰)あの『ローマの休日』を蹴った男!
ロッセリーニに心酔して夫と子供を捨てた(こちらも後にハリウッド復帰)女イングリッド。
そんな私生活でも情熱的ではっきりと決断する2人がカップル役で、その恋愛も含めての熱演。2人のキスシーンは有名だが、今観ると、キスというか、唇のぶつかり合いのような思い切りの良いキス。役と一緒で気合いたっぷり。とにかくインバーの美しいこと!こんなに美しくキラキラの宝石が似合い、変な帽子さえかっこ良く見える、そんな女優はそうそう居ない。そしてグラントのスマートでちょっと頑固なところ。お似合いで素敵な2人。
私生活ではケーグラは5度の結婚。インバーは結婚3回。そしてそれを上回るのが、今作のインバーの結婚相手役のクロード・レインズ。7回結婚してる。役と同じで惚れっぽい?
前半はやや退屈でヒッチコックらしくないなあと思いつつ観るが、スパイ活動を開始してからの後半の怒涛の展開が凄い。カメラが上手い。アップにしたりぐっと引いたり。サスペンスとしても恋愛ものとしても、よく出来ている。恋愛部分を入れることでややサスペンス部分が少な目になってはいるが、バランスは取れている。ラストも上手い。
何を観ても面白いヒッチコック。傑作ばかりで点数に差が出ないのもよく分かる。甲乙付け難いのだ。作家で言えばアガサ・クリスティのような感じ。作品の殆どが傑作だ。
※先程の本、1冊に全部で300人が載っている。アイウエオ順で見開き1ページ独占は30人。男優はアラン・ドロン、アル・パチーノ、カーク・ダグラス、クラーク・ゲーブル、クリント・イーストウッド、グレゴリー・ペック、ケーリー・グラント、ゲーリー・クーパー、ジェームズ・スチュアート、ジェームズ・ディーン、ジャック・ニコルソン、ジャン・ギャバン、ショーン・コネリー、ジョニー・デップ、ジョン・ウェイン、スティーブ・マックィーン、スペンサー・トレーシー、チャールズ・チャップリン、デンゼル・ワシントン、トム・クルーズ、トム・ハンクス、バート・ランカスター、ハンフリー・ボガート、ブラッド・ピット、ヘンリー・フォンダ、ポール・ニューマン、マルチェロ・マストロヤンニ、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、ロバート・レッドフォード。
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