りょう

ベルリン・天使の詩のりょうのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
3.7
ヴィム・ヴェンダース巡り、5作目で一旦ここまで観ることが目標の作品。
かなり自分の文学的センスのなさが露呈してしまった気がする。特に前半はかなり理解が追いつかなかった。

ずっと世界を傍観してきた天使は、人の心の声を聞くことができ、人々に寄り添ってみることは出来るけど、自殺する若者を止めることもできないし、触れることもできない。色彩や感覚を知らない天使は、サーカスのブランコ乗りの女性に恋をして人間になる決意をする。

それまでのモノクロの映像はカラーになり、ダミエルは嬉しそうに通りがかりの人に色のことを聴いたり、コーヒーを飲んでみたり。

最後に恋をしていたマリオンとついに出逢い、結ばれるのだが、この時にマリオンが言うセリフもかなり詩的で、すっと入ってくる人もいるのだろうが、自分の感覚にはない言葉ばかりだった。

これが作られたのはドイツ冷戦時代、ベルリンの壁が壊される直前くらい。ドイツの人々は結構暗い気持ちを抱えてて、モノクロの映像がとても似合ってしまっている感じ。

刑事コロンボのピーター・フォークが元天使っていう設定でピーター・フォーク本人として出演。ヒロインのマリオンは若き八代亜紀みたいな感じだった。

ヴェンダースを5作みてみたけど、また改めて「Perfect Days」を観てみたら、違う見え方するかな。配信されるようになったらまた見てみたい。
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