りょう

聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディアのりょうのレビュー・感想・評価

3.8
ヨルゴス・ランティモス、なんちゅう映画作るんだ…この映画は…記憶にある後味悪い映画だとデヴィッド・フィンチャーの「セブン」と並ぶくらいのもう一度見たくない作品でした。
バリー・コーガン、気持ち悪い役やらせたら右に出るもの無しですね。Saltburnで気持ち悪いなぁと思ったけど、この作品はSaltburnの比にならないくらい気持ち悪かった。

ネタバレせずにこの作品のすごさ(すごいけど、みんなに見て欲しいとは思えない)を伝えたいですが、一つはもうずっと胸が締め付けられるというか不安で心拍数が上がっちゃうような不穏な不気味な雰囲気。明るい音楽なんて一つもなった気がする。常に不安を煽るような音。

そして、家族の関係がどんどん崩れていくのもしんどい。最後の回転シーンはもう目を背けたくなるほどしんどかった。それに学校の先生にどちらが成績がいいかとかを聴きにいくのも怖すぎる。

目には目を、歯に歯を。そして誰かを守るために誰かを犠牲にしなくてはならないというトロッコ問題。胸糞要素がぎっしり詰まった作品。もう一度見たいとは思えないけど、この味はずっと忘れられない。
りょう

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