円柱野郎

エイリアンの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

エイリアン(1979年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

工場の様な暗い船内、全身が見えないことで不気味さの増す宇宙生物、白い血にまみれたアンドロイド、どれもが強烈に印象に残るシーンばかり。エイリアン自体はH.R.ギーガーの見事なデザインによるものだけど、やはりそれを生かしたリドリー・スコットの映像センスがこの映画を後世に残るものにしているよね。静けさの中で積み重なっていく緊張感。光と影による見せ方などはまさに真骨頂ですな。
密室で異形の者に殺戮されていく状況から、ホラーとして分類される映画だけど、そもそもSF作品としてよく出来ているからどんどん話に引き込まれていく。エイリアンの襲撃以前に、アンドロイドの含んだ表情や本社の思惑などの部分でSFスリラーとしてもちゃんと成立しているよなあ。そして使い込まれた工場のような宇宙船の舞台デザインがその世界観を地に足ついた印象にしているのが大きい。だからこの映画はいつまでも普遍的な感覚を刺激して、観客の心を掴むのだと思います。
円柱野郎

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