Cisaraghi

忍びの者 新・霧隠才蔵のCisaraghiのレビュー・感想・評価

忍びの者 新・霧隠才蔵(1966年製作の映画)
-
あっれえ?『続・霧隠才蔵』で死んだはずの家康が生きてる?何だ、こりゃ。真田幸村はどうなった設定なのだ?才蔵が徳川打倒に執念を燃やす動機も、自己のためのみに生きるはずの忍者が道を外れて幸村に入れ込む理由もイマイチ説得力に欠ける。それにキャスト使い回し過ぎで甚だ混乱する。同じ俳優さんが同シリーズの中で何度も死んだり生き返ったりで忙しいったらない。また家康役変わってるしな~。

今回の見どころは、これまでなかった忍者VS忍者軍団の本格的な戦いなのかな。いや、前にもあったっけ?徳川方は、武田信玄に仕えた乱破の末裔、箱根山中に蟠踞するという伊賀者の宿敵・風魔一族を召し抱え、執拗に徳川を狙う伊賀者を一掃しようと画策する、という話。
 こういうのって、どうせ主人公が勝つに決まっている闘いをいかに魅せるかが工夫のしどころなんだろうけど、手裏剣どんだけ無尽蔵なの!?と驚くような視聴者ではいくら工夫してもし甲斐がなくて申し訳ない。雪の中での闘いは新味あったが、風魔一族の技は、家康の前でデモンストレーションする場面が一番の見どころだった。しかし、箱根から出たことないのに伊賀忍者が宿敵ってどゆこと?

雷蔵さんは前々作『剣鬼』の時の雷蔵さんに近い雰囲気。妖艶だった『続・霧隠才蔵』に比べるとアイシャドー控えめだけど、超人的な強さはスーパーヒーロー系。そしてモテモテ。女の幸せをつかめ、とかテキトーなこと言ってすげなくする、カッコいいこと言ったつもりのテキトーな才蔵 ( ←霧隠と続・霧隠と新・霧隠が頭の中でごっちゃになってる )。女性の虐待度も高く、シリーズの中では好感度低い第7作であった。 

65                          
Cisaraghi

Cisaraghi