本作は悪役が人間に移行しているため、X-MENとブラザーフッドが「人間に迫害されたミュータントグループ」という同じ立ち位置になり、悪玉とされるミュータントにも共感できる状況になっている。
そして、X-MENたち「善玉」を見る目線で、マグニートーやミスティークの「悪玉」ミュータントを見ると、その能力がずば抜けたものだと分かる。
特にミスティーク。
その特殊能力+身体能力+的確な状況判断+知識の豊富さ、は特筆すべきで、接近戦型の能力としては最高のものだろう。
逆に「善玉」サイクロップスのヘタレっぷりが増しに増しており残念。
X-MENもブラザーフッドもそれぞれ人間から迫害された苦い経験を持ち、双方の人間に対する考えもよく理解できる。我々はよく特殊な能力を持ちたいと思うものだが、本当に超人間的な能力を持ってしまったらこうなるだろうな、と容易に想像させてくれる。
ストーリー的にもジーンの悲劇はあるが、ラストの教授の微笑みで実は...という続編に期待させる作りになっており、期待度が高まる。シリーズ2作目の続編という位置付けでこの内容なら十分及第点。
2016/07/18