ニトー

黙って抱いてのニトーのレビュー・感想・評価

黙って抱いて(1959年製作の映画)
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そういうわけで、まだ印象が残っているうちに「黙って抱いて」の感想を書き留めておきましょう。

大まかなストーリーは↓こんな感じ。

パリのヴァンドーム広場にある宝石商で起きた、エメラルドの強奪事件。
18歳の美しい孤児ヴィルジニー(ミレーヌ・ドモンジョ)は孤児院から脱走すること三度という経歴の持ち主。友達のオルガと逃げ出したところを、不良仲間のルールー(アラン・ドロン)たちと知り合う。しかし、知り合った経緯のせいで事件に巻き込まれてしまう。捕えられ警察署にいるヴィルジニーに、刑事のジャン(アンリ・ヴィダル)は身分を隠し近づく。やがて二人は本気で惹かれあうことになる。
しかし、ジャンが刑事だと知ってからもヴィルジニーは、仲間たちと離れられなかった・・・


これ読み返して気づいたんですけど、アラン・ドロン出てたんかい。
うん、人は割とドライに死んだりするけど、普通にコメディ映画です。音楽の演出とか捕まったときの脱出の仕方とか、ゆるーく演出していますし、明らかなコメディリリーフのキャラクターも配置していますし。その割にはみんな真面目な顔をしているのでなんか笑えてくるんですけど。

「黙って抱いて」というのは映画のラストシーンのある人物の科白なんですけど、映画の途中っていうか終盤までは、むしろそのセリフをいうのは抱かれている方だと思っていたり。ま、お互いに好きあっているので、どちらが言っても間違いではないんですけど、そっちに言わせるのはいいですよね。自分なんかは口下手ですし、ミソジニーが台頭していたりいなかったりするこの社会では、そっちから言わせる=君に首ったけ=あの手錠の大写しでの「FIN」なわけですから。

ゆるくはありますが展開はしっかりとサスペンスフルですし、興味の持続という点ではしっかりしたプロットかと。
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