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二十一歳の父のmingoのレビュー・感想・評価

二十一歳の父(1964年製作の映画)
4.4
凄い映画だ。高度経済成長期の若者の葛藤が話の筋だが、台詞と成島の撮影と武満の楽曲が組み合わさりビターすぎる傑作に。バカを分からせる最後の選択肢の“悲惨さ”に伝統的な家族のカタチを押し付ける理解のない“愚かさ”。電話ボックスの中での”孫の手”で冒頭の演出回収。
地の果てに立って亡き妻を想う大黒柱山形勲からの見え方はどんなに絶望かを考えるだけで鬱になる。毎度ながら中村登は天才だと痛感させられる…孫の手はめっきり見なくなったけどこの映画は全名画座ファン以外の全国民にもみてほしい…表と裏は紙一重。
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