みかん

ガンジーのみかんのレビュー・感想・評価

ガンジー(1982年製作の映画)
4.5
インド独立の父、マハトマ・ガンジーの青年期〜凶弾に倒れるまでの実話を基に描いた壮大な歴史ヒューマンドラマ。

学生時代に教科書で読んだ「非暴力・不服従」。読むのと観るのとでは全然違って、どれだけすごいことを成し遂げたのかを知り、思わず終盤は感涙。

世界史好きな人は記憶にあるかと思う、「スワラージ、スワデーシー運動」「アムリットサル事件」「塩の行進」なども扱われていて、その不屈の精神には心を打たれるばかりです。

そして、イギリスから悲願のインド独立時の思わぬ悲劇(インドが1つの国じゃなくて、インドとパキスタンの2国に分かれて独立になり、インドとパキスタンで争いが起きることになってしまったこと)は筆舌に尽くし難いです。。。

「マハトマ」=偉大なる魂、の意だそうですが、国葬には200万人ほどが参加しその死を悼んだとか。
さらに、その国葬シーン撮影のためエキストラの募集を新聞で「ガンジーを讃えるためのボランティア」と告知したところ、集まった人数はなんと約30万人!(ギネス記録認定。)
CGじゃないこの壮大なシーンは感動的です。

さらに、主演のベン・キングズレーがガンジーにそっくりで、感激して泣き出す人々もいたそう。

偉業に感動するとともに、正義や勇気、平和など深く考えさせられました。


★1893年。イギリス本国にもきちんと登録されてる弁護士のガンジーは、料金もちゃんと払って汽車の一等車に乗っていたが、インド人だという理由だけで三等車に移るよう白人の鉄道員に命じられ、断ると次の停車駅で荷物もろともつまみ出されてしまった。

こんな理不尽な差別が常識としてまかり通っている社会に義憤を燃やし、人種差別政策への反対運動に身を投じていくようになる。

しかし、それは暴力で訴えるものではなかった。
不条理な差別には従わないこと、また従わせるために暴力を振るわれても暴力でやり返さないことで、惨状や理不尽さを訴えるものだった。

今自分が生きているこの時代の「社会の常識」に疑問を抱き、正義や信念、勇気を持って立ち上がった1人の青年ガンジー。彼に共鳴した人々と、やがて歴史を大きく動かすことになっていく、、。
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