ぬーたん

おかしな二人のぬーたんのレビュー・感想・評価

おかしな二人(1968年製作の映画)
4.2
これ大好き。久し振りに観たいと思っても放送はおろかレンタルもなく、アマゾンでポチっと。1968年作品で半世紀前だから、古い何もかも。でもやっぱり最高だった。大好きなジャック・レモンだからそれだけで。
原作・脚本はニール・サイモン。ブロードウェーの舞台が好評で映画化されたが、ウォルター・マッソーはそのままで、相手役はレモンになった。
フェリックス(レモン)が離婚で失意の中、登場するのはオスカー(マッソー)の家に集まってポーカーしている仲間たち。オスカー含めて5人がフェリックスを心配して右往左往するのが、何とも微笑ましい。
2人は同居することになり2人のシーン、会話が長く続くが、途中で同じアパートの姉妹、最後にまたポーカー仲間が出て来る。舞台劇なので、殆どのシーンはオスカーの家の中だ。
綺麗好きで神経質なフェリックスとずぼらなオスカー、正反対の2人が繰り広げるおかしな同居生活。
大笑いすると言うよりはクスッとなり、友情にホンワカとなる。
王道のコメディでありながら、わざとらしさもなく中年男たちのドラマという感じもいい。
でも多分今の若い人には眠くなるような会話だろうなあ。中年以上限定コメディというところ。
個人的にはジャック・レモンの天才ぶりに唸るばかり。ネクタイにエプロン姿。お玉をずっと持ってるとことか、レストランのシーンとか、どれもが細かい仕草に笑ってしまう。名人芸で既にいぶし銀の域。59年『お熱いのがお好き』60年『アパートの鍵貸します』63年『あなただけ今晩は』65年『グレート・レース』と来てもうコメディで彼の右に出るものナシ状態!今作の翌年『幸せはパリで』ではカトリーヌ・ドヌーブ相手に本物のラブストーリーにも。これまた良かった。
一方のウォルター・マッソー。彼も66年『恋人を帰れ!わが胸に』でレモンと組んで以来、コンビでの映画多数。おかしなシリーズの常連。大きな体にお茶目な表情で笑わせてくれる。
ポーカー仲間も皆良いが、特に警官役のハーブ・エデルマン。頭が薄く、大柄でリーダー格。彼は何と『ザ・ヤクザ』で高倉健と共演!その後は『男はつらいよ』に出演したという日本と馴染みがある俳優。62歳の早世が残念。
この30年後を描いた『おかしな二人2』もあるのだが、DVD化されてない!これはそれほど面白くなかった記憶があるものの、やっぱり観たい。DVD化を望む、と何処に言えばいいのかなあ?
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