垣根

フェリスはある朝突然にの垣根のネタバレレビュー・内容・結末

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

私は学生時代、それはそれはとても真面目な学生だった。
サボりなんておろか、基本皆勤賞だったし今思えば別に勉強自体もそこまで嫌いではなかったような気もする。

とにかく昔から真面目だけが取り柄のクソおもんな人間なのだ。

そりゃ退屈な授業も勿論あったけれども、学校で仲の良い友達に会えるとやっぱり楽しかったし好きな人がいた時なんて、学校に行かない理由なんてなかったわけだ。
だけど誰しもズル休みしたい時はあるしクソ真面目な私だって12年間で数回くらいはしたことがあるような気がする。

そんな時、一体私はどうしたっけ?と思い返してみたら、ホットカーペットで体温計を暖めて熱を偽装したくらいのクッソおもんない記憶しかない。
しかも休んだ日は大抵、勉強が遅れたことへの焦りやなんかで若干の罪悪感すら感じてしまう臆病な心まで持ち合わせているものだから厄介だ。

この映画はそんなことは全く気にせず、とにかく楽しくズル休みすることに全力を捧げるフェリスという青年が親友とガールフレンドと過ごす何気ない1日の話だ。
彼らにとっては取るに足らない高校生活のとある1日でしかないけれど、見てるこちらからしたら壮大なスケールすら感じてしまう。ここまできたらいっそ清々しいまでの最高のサボり。羨ましい。私もそんな学生生活送ってみたかった!!!

今も真面目なクソおもんな人間なことに変わりはない。何なら学生時代よりも自分で選択できることが増えて自由なはずなのに、あの頃よりも息苦しく生きてるような気すらしてくる。

「人生は短い、楽しまなければウソだ!」

うーん、人生の教訓にしてもいい。
結局、これに尽きるのだ。
人生は何にしたって楽しんだもの勝ち!
垣根

垣根