垣根

生きてるだけで、愛。の垣根のネタバレレビュー・内容・結末

生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

監督関根光才氏の5年前くらいのとある長編CMが本当に大好きで、未だに人生で行き詰まる度によく見て励まされてるんだけど、そんな彼が監督した長編映画があるなんて今の今まで知らなかった…!
これは見なければ!と急いでU-NEXTを開く。
しかしタイトルの雰囲気やらなんやらから普段なら絶対自ら進んで観ないタイプのエモ系恋愛邦画の匂いがプンプン…したので若干怖気付きながら鑑賞(各方面に失礼)

しかしその心配はある意味杞憂で終わり、映像が綺麗だとかは言うまでもないし、見覚えのある画とカメラワークにこれこれ!ってなったり(特に走るシーン)、俳優陣の演技がとにかく凄くて、正直内容自体には感情移入できるところは何もないし、何なら見ててどうしようもない気持ちで結構苦しかったけれど、なんとか最後まで完走…

でもやっぱりどんなに理解しようとしても双極性障害のつらさや苦しみはわからない。
結局、当事者以外にはわかることも、できることもないのだろうか…
カフェバーの優しい店主夫妻たちの言葉や心温まる団欒のひとときに感動もしたけれど同時にどこかとても白々しく偽善的で他人事で無責任で気持ちが悪かった。
でも私もきっとそういう言葉をかけるのだろうな…とも思った。

そういえば、高校時代の親友が寧子みたいな同じ熱量でぶつかってこいな情熱タイプだったな…
私はあまり感情を表現しないから、津奈木のようによく色々言われていた。
すごく面倒くさかったけど、彼女のそういうところが好きでもあった。
感情移入できないと言いつつもなんだかんだ
と今、そういうことなのかもな…と少し腑に落ちたような気もする。

そして5年前、本当は誰にも教えたくないけどと言ってその親友が教えてくれたのが関根光才氏のCMだったりする。
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