えむえすぷらす

ウォール・ストリートのえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

ウォール・ストリート(2010年製作の映画)
1.0
公開時に見てます。当時の感想メモがあったので載せておきます。

 マイケル・ダグラス健在。ただそれだけだと思った。二画面表示などは70年〜80年代のTVドラマ(「チャーリーズエンジェル」とか)を思い浮かべたくなるチープな演出。巡り巡って表現が復活する事は確かにありますが、それは新しい何かが入るはずでそういう捻りはなかったと思う。
 続編ならではのニヤリは、チャリティーパーティーのシーンでしょうか。

 この作品、本来はリーマンショックを背景にした物語として構想されるべき所ですが、リーマンショックは単なるバックグラウンドに過ぎません。リーマンショックが進行する中、ある投資銀行経営者が自殺に追い込まれた元凶は誰なのか、そして復讐出来るのか?という作りになっていますが、こういった部分は非常に軽く描かれています。リーマンショックで言えるのは想像を絶する金額が動く金融という世界は一人の人間が利用しきれるものではないはずなのに、そのような事が出来るように描かれている点。これにより金融というモンスターがある登場人物の悪徳に矮小化されてしまっています。

 脚本は根本的なところも問題を抱えており、憎悪などのエモーショナルな表現のきっかけは基本スルーです。おかげで突然怒り出したり、悲しんで見せたりするあたりは非常に恐ろしいです。(笑)
 あと復讐手段ですが、どこでどうやって「証拠」を手に入れたのやら問題。……っていうか、手に入れていたのだったらバイクに乗らずにさっさとやっとけYO!って事ですよ。
 酷評になりましたが、何か私の見方が間違えているのかなぁ。。。