みちろう

甘い生活のみちろうのレビュー・感想・評価

甘い生活(1959年製作の映画)
4.4
1950年代、イタリアのセレブ達の華やかさとはかけ離れたはちゃめちゃなプライベートを主人公マルチェロを通して描く

ストーリーは全体的にチャプターに分かれてるような形で、アメリカのスター女優と過ごす一夜やマルチェロの父親との再会、セレブ仲間のパーティー、どこか聞き覚えのあるニコという女性とその友人たちとのお城ツアーなどなど人物や場所を変えて色んな角度から当時のイタリアを見せる。

なんとなく「地獄の黙示録」を思い出すマルチェロのイタリアで過ごす数日間。美しくインパクトある映像で魅せる場面もあればセレブの思想や人生観を説かれたり、「地獄の黙示録」が戦争を様々な方面から描いてたように「甘い生活」もイタリア人の人生を壮大に総括した作品のように感じた。

説明不足で表現も難解だから初見では詳しいことはわからない。それでもやっぱり名作だなって伝わってくる魅力と奥深さに溢れている。もうすっかりフェリーニ監督の虜になってしまった
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