Risa

愛おしき隣人のRisaのレビュー・感想・評価

愛おしき隣人(2007年製作の映画)
3.2
たしかに愛おしき隣人 。
どんな人も平凡な悩みに悩まされて 誰にも理解されないと呟いています。
夢で 凄いことがあったので 聞いてと話し出します。
安心します。シュールです。

ショートフィルム的な雰囲気で話は進み、小さな町の様々な人々を切り抜きます。

お金持ちの男が 大声で取引の電話をしていて、『キャッシュで払ってやるぜ 貧乏人はヒレ肉が食べれないしボルドーも飲めないぜ 』と言いながら それを聞いていた貧乏人が 財布を抜き取り、早速スーツをオーダーしに行きます。一丁前に 生地を触り比べながら、あれも これも 『ちくちくする、、』と言う。そして パブでボルドーを飲む。
そう、あくまでも パブで飲んでるんです。
今日は、ラストオーダーの鐘がなると、今日はあと1杯飲んじゃうぞと、無言で小銭を数えます。非常にチャーミング。などなど。

絶妙なタイミングで 全てが進んでいきます。綺麗に収めた画面は 奥行きが無く、絵本の様に見えます。
壁には いつも 小さな絵。

ネガティブな人間も愛おしいし、ついてない人間も愛おしい。
いや、もはや、そうだから愛おしいのでは、、
誰を見ていても 羨ましいという感情が生まれません。さて、そんな愛おしいってどうなんでしょう。

見ていて 段々と これってただの 馴れ合いよね。傷の舐め合いだわ。なんて気持ちが湧き上がってきたのは、気分の問題。
時間に余裕のある時に、ゆったりとくつろいで だらだらと、携帯電話やら現実は遮断して観ましょう。

ショートフィルム的に、其々に タイトルつけて、くっきり分けられてある方が 私みたいなのは もっと素直に楽しめるだろうと思います。

ただ、『そこで何をしているの?』と聞かれた時は 『立ってる、ただ ここで立ってる それだけだよ』と いつか言ってしまいそうです。
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