ノッチ

鹿鈴のノッチのレビュー・感想・評価

鹿鈴(1982年製作の映画)
4.0
老人と彼の孫娘が負傷した若い鹿を救助した。

少女と若い鹿はお互いに深い絆で結ばれていく。

鷹にさらわれて親鹿とはぐれてしまった子鹿と、少女のふれあいを描いた、中国の水墨画アニメーション作品。

1983年のゴールデンルースター賞で最優秀アニメーション賞を受賞。

現在では失われた高度な技術が用いられているとのこと。

画面の美しさとキャラクターの柔らかな動きには絶句する。

特に鹿の動きと少女の優雅な動きにおいて、非常に流動的です。

鹿は本物ように動き、少女は幸せで興奮したリアル少女のように動く。

特に女の子が可愛い。

日本の量産型萌えキャラよりよっぽど可愛い。

まぁ萌えキャラに慣れてないっていうのもあるけど。

そして女の子が優しすぎて泣けます

まさに水墨画の本家って感じです。

動く水墨画なんて、聞いただけでもわくわくしません? 

どこで一時停止しても1枚絵になります。

ストーリー的に筋書きはシンプルで台詞も無い。

しかし会話はありませんが、伝統的な弦楽器、木管楽器、打楽器により映像を彩っています。

正直ちょっと昭和くさいが、中国の本気を見た気がしました。

僅か20分足らずの作品なので、中国アニメなんて…という方は是非見て欲しい。

心が洗われます。

しかしこういうのはよく出来てるのに、なんでいまは日本とかディズニーの二番煎じみたいになっちゃったのかなぁ。

無理に日本を意識しなくてもこの路線で全然いいと思うんだけど、自国では人気ないのかな…。
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