ゆーさく

プリティ・リーグのゆーさくのレビュー・感想・評価

プリティ・リーグ(1992年製作の映画)
3.2
1943年から1954年にかけてアメリカに実在した全米女子プロ野球リーグ。その選手だった姉妹のスポ根のようなそうじゃないような曖昧なドラマ。

よくスポ根ものにあるような、バラバラだったチームがある出来事をきっかけに一丸となる!みたいな要素は無い。
なんか最初からある程度まとまってた。
彼女たち最初からそこそこプロフェッショナル。
だから野球部分に関してあんまり熱いドラマが無く、スポ根として見るとかなり微妙。
練習とか特訓シーンとかも無いし。
彼女たちの活躍とか観客たちから人気を獲得していく過程とかは、ほとんどダイジェストになってる。どうやら作り手が見せたいのはそこじゃないみたい、俺がスポーツモノで観たいのはその辺やねんけど。


なんか他にドラマにしなきゃアカン部分が多すぎるのか、あまりどこも際立たず全体的に起伏のうっすーい、ボーッとした映画になってた気がした。


第二次世界大戦で男の選手たちがどんどん戦争に行ってしまって、野球興行が出来ない!って時期に、代替案的に生まれた女子リーグなわけやけど。
女子選手自身の旦那さんもやっぱり戦争に駆り出されてて、その帰りを待ってる…っていう、ちょい重めのドラマ要素がまずあって。。


んで最初「女子の野球なんか野球じゃねぇ!」ってやさぐれてたアル中監督が、
いつの間にか試合に対して熱心になり始めて、熱い想いを取り戻していくっていう過程のドラマがあって。


野球ってのはスポーツではあるけど、プロ野球として存続させるにはやっぱ見世物として、興行として、成り立たせなきゃイカン、っていう興行主側の事情のドラマがあって。

んで、主役の姉妹の確執と姉妹愛のドラマで締めくくる、って感じやねんけど。


なんかちっちゃい山が何個もある感じで、大きな感情の流れになってない。一話完結の30分ドラマが何本も連なってるような印象。


ファールボールを取った観客には選手からキスのサービスとか、やたらミニスカートで太もも強調させたユニフォームとか、今やったら確実にセクハラ案件の興行努力が、なんだかとっても時代感あって、そこはちょっと面白いなと思った。
ゆーさく

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