めしいらず

三人の狙撃者のめしいらずのネタバレレビュー・内容・結末

三人の狙撃者(1954年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

大統領暗殺を企む犯行グループと人質たちとの駆け引きを描く心理サスペンス。はっきり言ってストーリーが出鱈目で観ている間ずっとイライラしてしまう。大それた犯罪を今から為そうとする犯人であるのに人質への警戒心があまりに緩くて吃驚する。人質たちは拘束されるでなく家の中を自由に往来。次々に来訪してくる官憲やら客人やら業者やらを、時に殺害し、時に人質に加え、時にやり過ごす行き当たりばったり。人質を増やせば危険度が増すのは自明。誰が考えたって穏便にやり過ごすのが自然なやり方であるのに、その場しのぎに銃をぶっ放して殺したりするものだから、簡単に足が付くのは理の当然。信じ難いほどの計画の拙劣さで、却って犯人に「ちゃんとやれー」って言いたくなったのは良かったのか知らん。玩具と本物の銃の入れ替わりや、感電した犯人が意に反した身体の反応で銃を乱射してしまうくだりは面白いけれど、そのどちらも根っこには犯人の警戒心の低さがあってのことではある。また、たった今銃撃戦があった街に大統領が予定通りやってくると信じている犯人の愚かさもとても理解できない。こんなにツッコミどころ満載な映画なのだけれど、そうであるが故にヘンテコな愛嬌があるようにも思えぬこともない、かも。
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