しんご

ノッティングヒルの恋人のしんごのレビュー・感想・評価

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)
3.7
映画にリアリティ志向を求める人もいますが本作ではいったん無視してください。「王道の映画とはこれだ!」と前のめりに伝えんばかりの愛すべきフィクションラブストーリーです。

なぜアナがノッティングヒルの本屋さんに過ぎないウィリアムに心を許していったのかは本作ではよく分かりませんが、とにかく1歩進んで2歩下がるみたいな両者の関係が時に微笑ましく時に切ない。

その過程の中で挟まれるジョークの中にも2人の立場の違いや、異世界だからこその悩みを垣間見えさせる小技は流石。「世界中が君を知ってる。僕は母にも名前を忘れられる」と自嘲するウィリアムに対し「たとえ女優でも1人の男性に愛されたいのよ」と返すアナのシーンでは目頭が...からの記者会見のシーンでは完全に涙が零れた。こんなこと絶対にあり得ないのはわかってるんだけどね。

にしてもこの時のジュリア・ロバーツの無双感たるや。何しても綺麗だしかつ可愛い。余談だけどジュリアはこの映画の翌年に「エリン・ブロコビッチ」(00)で実際にオスカー女優となっています。
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