akihiko810

カケラのakihiko810のレビュー・感想・評価

カケラ(2009年製作の映画)
3.1
「すてきだなと思う人とすれ違うことってない?私はそれを無駄にしないだけ」
gyaoで視聴。安藤モモ子の初監督作で、原作は桜沢エリカによる少女コミック「ラブ・ヴァイブス」(未読)。主演は満島ひかり、中村映里子。

平凡な女子大生のハルは、セックスにしか興味のない彼氏との心の通じ合わない関係に疑問を抱いていた。
そんなある日、ハルは喫茶店で、人の身体のパーツを作るメディカルアーティストでレズビアンのリコに話しかけられ、出会う。
ともに時間を過ごすうち、リコは大胆にもハルに好意を寄せるが、ハルはそんなリコに戸惑いを隠せずにいた。

これは凡作・駄作でしたな。これはまず原作コミックからして凡作なのだろうと思う。
満島ひかりの放尿・生理・腋毛あけっぴろげで犯される場面があるが、女性監督だからかエロくはない。まぁ、それはいいのだけど。
誰しも心に隙間があって完全じゃなく欠けてる、それを人体のパーツを修復するメディカルアーティストのリコが象徴してる。それは象徴的で素敵なのだが、それだけの作品だった。
あとしいて言えば、老婆役が志茂田景樹であることが笑えた。

それだけで、あとは付き合った、そして別れたというただそれだけの話。女性ならそれだけで共感するのかもしれないが、そんなのどーでもいいよって気にさせられた。
桜沢エリカしかり魚喃キリコしかり、こういったレディコミを映画化するとただ「揺らぎ」をぼーっと描くだけで終わってしまうのが邦画の悪いところだと思う。
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