ひでやん

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔のひでやんのレビュー・感想・評価

4.2
前作で離散し、別行動を取る旅の仲間たち。それぞれの道にある戦いを描きながら物語は最終章へと動き出す。

ストーリーは前作の方が好きだったが、戦闘シーンは前作を上回る迫力で見応えがあった。

フロドとサムはゴラムの案内でモルドールの入り口、黒門へ向かう。

アラゴルン、レゴラス、ギムリはサルマンの攻撃を受けている王国ローハンへ向かう。

メリーとピピンは敵から逃れ、太古の不思議な森で樹木の牧者エントと出会う。

3つのドラマが切り替わりながら同時進行する。小気味良い映像のリズムを期待したので、挿入されたエルフの姫アルウェンと、父エルロンドのシーンに時間の弛みを感じた。

青白い夜の色彩は美しかったが、各場面の流れが中断された感じだった。

メリーとピピンは、優しい木のオッサンに乗ってサルマンの拠点を襲撃。前作で頼りなかった2人だが、眼差しに力があり、凛々しい顔になった。

最大の見せ場は角笛城の決戦。襲いかかるサルマンの軍勢に立ち向かうローハン軍とエルフ軍。敵の勢いに恐怖を感じた時、あの人がやって来た。

ガンダルフ…。前作の、あの悲しみはなんだったんだ?と一瞬思ったが、進化を遂げ、白の魔法使いになった姿に感動。

そういえばアラゴルンが崖から転落した時も死んだと思った。「魁男塾」のようだ。もしかしてボロミアも生きているかもと思ったが、登場したのは彼の弟だった。

ボロミアの弟ファラミアの軍隊に捕らえられたフロドとサム。フロドは指輪の力と戦い、ゴラムもまた善と悪に苦しむ。

前作で無力なフロドがもどかしかったが、無力なホビット族が指輪を持つからこそ、仲間たちは絆で結ばれるんだなと思った。
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