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桐島、部活やめるってよの10000lyfhのレビュー・感想・評価

桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)
3.5
ある金曜日ある高校で、理由不明で突如バレー部を去ったスター選手桐島の、様々のクラスメート達が織りなす 5日間の群像劇。ゴド待ちな話題の中心人物不在、羅生門な同一事象複数視点、青春群像劇、映画作り映画、それら使い古された手法の組合せで構築された独特の世界線。映画部前田、野球部幽霊部員宏樹、バド部かすみ&実果、吹部長亜矢の順に「主要」で、観客に、人間関係の推移と感情の交錯を俯瞰させつつ、複数の人物に感情移入させたい意図だったのだろうが、私は前田以外の人物には移入できなかった。群像劇コンセプトが背景作りには成功しても、人物それぞれの描きこみが不足し、散漫な印象は否めない。監督は映画技法を知り尽くしていて、特に撮影と編集が傑出。広めミドルショットから超広めワイドショットの多用、沙奈の不快発言に実果が反応と見せかけて次カットでかすみが平手打ち(観客混乱)など。吹部演奏と同時に屋上の乱闘はゴッドファーザーなクライマックス。劇伴が基本ないのも効果的
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