【soutaの映画つぶやき No.1082】
"わたしを離さないで"
不治の病の治療に成功した世界。全寮制の学園で出会ったキャシー、ルース、トミーの3人の少年少女。しかし自分たちは臓器提供される為に作り出された存在だと知る。
日系イギリス人作家カズオ・イシグロの同名小説が原作。
臓器移植される為に育てられたクローン。人と同じように愛や友情・絆を育む中で、長く生きることは叶わず、ただただ提供されるその時を待つだけの命。
キャシーとトミーが猶予の延長に模索するも、希望は呆気なく摘み取られる。本物の愛の証明ではなく、その命に"魂がある"って証明される方が余計に残酷だと思う、人と彼らとで一体何が違うというのか。。
しかし人からしたら、そんなクローン側の気持ちなんて考えることもないと思う。牛や豚の肉を食べるのときっと同じ。"便利な命"としか思わないだろうな。
命の尊厳がテーマではあるがそこまで重々しく描いてはなく、3人の友情・愛情の話が中心ではあるが、それでも救われないし終始やるせないのに変わりはない。