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カンフー・パンダのRのネタバレレビュー・内容・結末

カンフー・パンダ(2007年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

実家でプライムで。

2007年公開の「カンフー・パンダ」シリーズの1作目。

監督は「リトル・プリンス 星の王子さまと私」のマーク・オズボーンとジョン・スティーブンソン。

久々に観たくなって鑑賞。

話は古代中国。ひょんなことから「龍の戦士」に選ばれたパンダのポーが秘伝の巻物を奪おうとする凶悪な戦士、タイ・ランに対抗するためにシーフー老師に弟子入りするというもの。

思えば「シュレック」があまり観る気になれなかった自分にとっての「ドリームワークス」初体験は今作だったのかもしれない。

当時はカンフー+アニメーションってだけで面白そうーって思ってたんだけど、観て観るとこれがかなりピッタリとハマる。

ブルース・リーから連綿と続くカンフーというジャンルにフルCG、しかも登場人物が全員動物という良い意味でのポップさが加わることで子どもから大人まで広く楽しめる作り。

それでいて、話の展開も王道で熱い!!

そりゃ、楽しいに決まってる!!

また、キャラに焦点を絞って見てみても主人公のパンダのポーをはじめ、ポーのメンター兼師匠、シーフー老師、そしてかっこいい個性豊かなマスター・ファイブとバランスもとれた配置。

特にマスター・ファイブは5人(5匹)いるということでちょっと戦隊ものっぽさもありつつ、主要なマスター・タイガーだけでなく中盤の渓谷を渡る橋でのタイ・ランとの戦闘シーンで生物としての特性を生かしたバトルを繰り広げていて、それぞれキャラが立っているなぁ。

特に個人的にお気に入りはマスター・カマキリ(マンティス?)!!

そりゃ、スピンオフも制作されるわ。

でも、本作の肝はそんな超絶マスターたちに囲まれる中、なんの技能ももっていないパンダが主人公ってこと。

そりゃ、もっとカンフー技バリバリのライオンとかを主役におけば、それはそれでかっこいいけど、ボンクラなパンダのポーが頑張るから、そのぶんカタルシスも大きい。

それでいて、愛くるしいパンダってこともあるけど、このポーがまた憎めない。全然ダメダメなんだけど、ユーモアも持ち合わせているから、はじめはマスターたちになめられっぱなしだけど、その良い意味での図太さですぐに環境に溶け込んじゃうからすごい。

どんな場所でもコミュニケーション能力は大事なんだなぁと実感させられる。

また、なんの特技も持ち合わせていなかったポーが食欲をトリガーにメキメキと真価を発揮していく様は、やはり楽しい。

シーフー老師との肉まん争奪戦から始まり、遂には「龍の戦士」としての風格を伴っていく姿に心から「やったぜ!」と思える。

また、本作の肝である戦士になるための「龍の巻物」の内容も深い。

そうなんだよなぁ、結局どんな鍛錬を積んでも、どんな凄技を習得しても一番大事なのは「自分」なんだよなぁ。

全編カンフーのムードを全開に1分1秒が楽しいフルCGアニメーションだけど、それと同時に大事なことは何かを教えてくれる作品でもあった。
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