社会のダストダス

ゴジラの逆襲の社会のダストダスのレビュー・感想・評価

ゴジラの逆襲(1955年製作の映画)
1.9
オキシジェン・デストロイヤーで倒されたゴジラはわずか半年でスクリーンに帰ってきてしまう。シリーズ2作目にして怪獣プロレスの流れを決定づけた作品。
前作のヒットから東京の次は大阪だ!みたいなノリで大阪の街が火の海にされたのだろう、災難だったな。

海洋漁業の魚群探査機が岩戸島で死亡したはずのゴジラと新たな巨大怪獣アンギラスが戦っているのを目撃する。ゴジラの東京襲撃を知る山根博士らを招き早速対策会議が開かれ、名作「ゴジラ(54)」をみんなで鑑賞する。
前回ゴジラを倒したオキシジェン・デストロイヤーは開発者の芹沢博士と共に製法が失われてしまったため、光に強く反応するゴジラの性質を利用し市街地から遠ざける策がとられる。ゴジラをうまく街から遠ざけたと思った矢先、護送中の囚人たちがタンクローリーを奪って逃走するという謎の人間ドラマが挟まる。白熱のカーチェイスの末、逃走車は石油タンクに突っ込み爆発炎上!それに気づいたゴジラは大阪の街に上陸してしまう。

のちに定番となる怪獣バトルも今作から始まる、ゴジラと唐突に現れたアンギラスはとにかく仲が悪い。わざわざ大阪城を挟んで七転八倒の相撲を繰り広げる様は一見の価値あり。
しかし、ゴジラ対アンギラスがメインというわけでもない、82分と短いし一見サクッと観れそうだが案外そうでもなかった。

前作からたったの半年での続編ということもあり、急いで作った感は否めない。ツッコみどころしかないドラマパートはもはや愛おしくすらあるが全体的に緊張感がない。ゴジラの足元を逃げまどい恐怖感を煽る演出が多かった前作から、飛行機から見る俯瞰の視点が多くなったことも関係あるかも。

とは言えこの頃からゴジラ先生の無敵ぶりは健在で、名脇役(不憫枠)のアンギラスさんのデビュー作でもあるので暖かく観てしまう。
ここから20年間ゴジラは同じ個体。