幼少期にTV放映された際、号泣した記憶があり、果たして今見ても同じ感動を抱くのか？
純粋に気になったため、ネットでプレミア価格となった本作のDVDを購入し、鑑賞。

舞台は人間と不思議な生き物たちが住む地域"月光町"。
平安時代からやって来た貴族の子供"おじゃる丸"は、少年"カズマ"と共に、愉快な日々を送っていた。
ある日、"せみら"という少年と出会ったおじゃる丸たちは、次第に仲良くなるが、彼には大きな秘密があり……。

NHKで1998年から放送されている国民的アニメの唯一の劇場版。

レギュラーキャラクター全員登場！
映画限定キャラクターも登場！！
主題歌でお馴染み北島三郎さんによる新譜2曲もあるよ！！！
という、映画ならではの特別感にワクワクしつつ、思いのほか、切ないラストに改めて観ても号泣した。

序盤は、せみらとの交流で間延びした箇所があったり、ADHD気味の彼の描写に心がザワついたりと、不安になる要素が多いものの、それすらひっくるめて、愛おしくなるラストが凄まじい。

｢夏を舞台にセミをモデルにしたキャラクターとの交流を描く｣というプロットだけで結末は読めるのだが、それを踏まえ、不穏な予兆を積み重ね、少しだけ意外な結末に着地する構成が見事だった。

ある悲しいことを経験した"おじゃる丸"が慟哭するわけではなく、まるで大人のように達観した姿勢で、しみじみと夏の思い出に浸るラストが、あまりにも感動的。

そういう意味では、自分の好きなテーマ｢限られた時間をどう生きるか？｣を描いた作品とも言えるのかもしれない。

特にラストカットが素晴らしく、今、思い出すだけでも泣きそうになる作品だった。

ちなみに、脚本を担当した吉田玲子さんは『聲の形』や｢ガルパン｣&｢ヴァイオレット・エヴァーガーデン｣シリーズ、『デデデデ……』『きみの色』を手掛けるなど、今や日本のアニメ映画界代表と言っても過言ではない存在。

そういう意味では｢別れ｣を軸にした物語など、その原点を知ることも出来る大傑作だと思う。


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夏に観たい映画
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• #おじゃる丸-約束の夏-おじゃるとせみら

子供の頃に鑑賞。
おじゃる丸にしては珍しく、別れること【死】の寂しさを描いて良かった。

「アンパンマン いのちの星のドーリィ」と並ぶ、児童向けアニメから突如の如く現れた傑作映画。

おじゃる丸知らない人にも見て欲しい1作。

• #群馬大学映画部