コーカサス

レッド・サンのコーカサスのレビュー・感想・評価

レッド・サン(1971年製作の映画)
3.8
うーん、男は黙って…。

時は1870年―。
日米修好の任務をおびた日本国大使のサムライ(三船)と2人のガンマン(ブロンソンとドロン)が、西部を舞台に宝刀をめぐって繰り広げる異色のウエスタン。

見どころは何と云っても日米仏の3大スタアの初顔合わせだが、とりわけ初登場シーンこそ滑稽だった三船演じるサムライ黒田が、観終わる頃には一番クールに見えるから不思議である。

当時の企画段階では、監督にテレンス・ヤング、エリア・カザン、サム・ペキンパーらが候補に挙がっていたという。
皆、個性派監督だけに誰が撮ってもそれぞれ違った作風となっていたはずで、映画ファンにとっては興味深い裏話だ。

さらに余談だが、一流映画俳優がテレビコマーシャルに出演する事など有り得ない海外で、日本からのコマーシャル依頼に抵抗を感じていたドロンが、尊敬する三船に「俺はサッポロ、ブロンソンはマンダムに出ている」とアドバイスされたため、即「ダーバン」のコマーシャルに出演したのは有名な話。

240 2020