けーはち

荒野の七人のけーはちのレビュー・感想・評価

荒野の七人(1960年製作の映画)
4.0
「七人の侍」の翻案西部劇。オリジナルにかなり依拠するが機微はランタイムの減少に伴い当然削られる。とは言え、悪党との鍔迫り合いや生活感の描写は簡略化しても話にそう支障はないし、主要キャラ7人もいりゃ描写の薄いキャラがいても無理なくてサクッと2時間くらいに剪定してくれた本作の方が娯楽として気安い。何より気持ちが昂ぶる、「これぞ西部劇!」といった軽快なテーマ曲があるのは強い。若者が村に滞在して農民になっちゃうラストも良い。強いて言えば原作では野武士の頭領が最後に出てきて斬られるだけの存在だったオリジナルよりは、本作の方が冒頭から村に直接乗り込んできたり七人のガンマンを追い出すくだりで登場したりと敵リーダーの存在感が強いので、もっと濃いめの悪役キャラクターでも良かったような気も。