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野のユリのほーりーのレビュー・感想・評価

野のユリ(1963年製作の映画)
3.7
【アーメン!エイメン!】

大傑作ではないけど、いい映画だなと思う良品に時々あたることがある。ラルフ・ネルソン監督の『野のユリ』が今回それだった。

史上初、黒人俳優がアカデミー主演男優賞を獲得した映画。主演は勿論シドニー・ポワチエ。

放浪中、荒野のど真ん中で車が故障したポワチエ扮する黒人青年。

修理するためにある一軒家に立ち寄るが、そこには東側から亡命したばかりの五人の尼僧が住んでいて、手先が器用なことを見込まれて彼女らから教会の建設を頼まれる。

結構、ポワチエが理不尽な目に遭うのだが、嫌々ながらも手作りで教会を建てようとする。

亡命したばかりの尼さんたちは英語もままならないので、チャペルのことを「シャペル」と言ったり、主人公の名前をちゃんと発音できなかったり。

その辺りを乗り越えて、ポワチエと尼僧たちの気持ちがひとつとなり、更にはそれまで非協力的だった地元民(ネイティブ)たちも手伝ってくるのを観ていると、ついホロリ……。

ちなみにラルフ・ネルソン監督も建設会社社長役で出演していたりする。

音楽はジェリー・ゴールドスミス。全編に渡って流れるゴスペルが印象深い。ポワチエも劇中歌っていてかなり巧い(それとも吹替?)

■映画 DATA==========================
監督:ラルフ・ネルソン
脚本:ジェームズ・ポー
製作:ラルフ・ネルソン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
撮影:アーネスト・ホーラー
公開:1963年10月1日(米)/1964年10月24日(日)  
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