円柱野郎

トランスフォーマー/ダークサイド・ムーンの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アポロ計画に絡めて展開される冒頭部は確かに引き込まれた。史実をフィクションに織り込んで話を膨らませるとは、これぞSF! バズ・オルドリン本人まで出演させるとはビックリですよw でもその後が続かない。きわめて重要なアイテムが発見され、それを巡って争うというだけの代わり映えのしないストーリーは、さすがにシリーズ3回目ともなると捻りがなさ過ぎて少し厳しい。
しかし映像の迫力だけは素晴らしいんだよね。3Dを駆使したVFXはちゃんと考えられた構図で作られているし、トランスフォーマー達の実写上の質感はもはや完成されたクォリティに達していた。これだけでも観る価値はあるのだけど…、如何せん話が空っぽなのと、その割に長尺(2時間半)なのが辛い。
少なくとも序盤のサムの就職云々の話と、後半の一大決戦のシーンはもっと詰められると思う。「娯楽映画は2時間」と昔こだわっていたスピルバーグ(製作総指揮)とは違い、監督のマイケル・ベイは「とにかく見せたい」というサービス精神が強すぎるのだろう。展開にはメリハリは重要だと思うし、どんなにスゴイVFXやアクションでも、終盤に途切れなくそれが続いたのでは観る方も麻痺してしまうと思うのです。
あと、決着がついても問答無用で相手を叩き壊していくオプティマスの振る舞いは、いささか粗暴に思えたかな…。こういう腕力にモノを言わせるのはマイケル・ベイの趣味なんだろうけど、できればオプティマスには自重してもらいたい。
円柱野郎

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