アメリカの田舎町に住む一家の次男で、父親が家族を置いて出て行ってしまったことを寂しがる10歳の少年エリオット。ある日謎の足音に気付いて夜更けにトウモロコシ畑を捜索したところではぐれた小さな宇宙人を見つけた彼が、やがて家に住み着いた「E.T.」と名付けた宇宙人と交流を育みやがて訪れる別れを描いたSFファンタジー映画です。
両親の離婚による淋しさを紛らわせるために宇宙人を空想した少年期の経験に着想を得たスティーヴン・スピルバーグ監督作品で、1982年の公開と共にその心温まる物語で瞬く間に世界中の老若男女の心をつかんで各国の興行収入記録を樹立。アカデミー賞でも音楽・映像関連の四部門を受賞して今尚愛されるクラシックのひとつとなりました。
家庭環境に少しの問題を抱えた少年の元に訪れるE.T.の存在はまさに夢そのもので、時に心配過多な大人たちは無節操にも覚醒を促そうとし、それにより少年はうなされてしまう事もあります。しかしそれは野暮というもの。少年は夢の中で目いっぱいに遊び、やがて自らの意志で目覚め、大きな成長と共に現実の世界を歩き出していくのです。
