Rena

ジョンとメリーのRenaのレビュー・感想・評価

ジョンとメリー(1969年製作の映画)
4.1
バーで出会った二人
ジョン ( ダスティン・ホフマン ) と
メリー ( ミア・ファロー ) が
夜を一緒に過ごし ジョンのアパートで朝を迎え そこから流れていく一日をそれぞれの回想を織り混ぜながら描いたラブストーリーです。

女性の行動に対してなにかと警戒心が強いダスティン・ホフマン。こういう神経質な人、いますよね。
華奢な身体にミニワンピース
全てが可愛いミア・ファロー
ファスナーを自分で上げられないところがまたカワイイ!!

この作品を知ったきっかけは、私の大好きな建築家 中村好文さん。
中村さんのエッセイでこの作品について触れている項があり、家具デザイナーであるジョンが住んでいる家の本棚が「 なかなかない絶妙な高さ 」であり、気になってしょうがなかった と書いてありました(笑)
実際に中村さんは高さを割り出していて、そういう細かい凝った視点で映画を鑑賞したことがなかったので、とても新鮮に感じた記憶があります。

朝 目を覚ましているのに、ちょっとだけ寝たふりをしてしばらく様子を覗ってみる。やっぱりみんな しますよね(笑)
たまに漂う噛み合わない雰囲気
ちょっとずつ そして 時には大胆に切り込みながら、相手のプライベートに探りを入れていく

そんな事まで聞いちゃうんだ…
それ言っちゃう!?
わかるわかる!! と共感したり
それはダメでしょう… と苦笑いしたり

男と女
ジョンとメリー
いろいろな思考がありますね

会話の最中や沈黙の時でも、頭の中はフル回転
胸のうちがバレないよう、平静を装い対応する
そして、画面がフリーズするところ
聞こえてくるそれぞれの心の声や駆け引き
ラストの味わいも、好きだなぁ。
観た方はきっと、思い当たるセリフややりとりがいくつかあるのではないでしょうか。

やはり 家具デザイナーだけあって、ジョンの家はセンス抜群!!
私だったらそこだけで好きになってしまいそう。

観るたびに大事にしたくなり ふと思い出し 二人のやりとりや会話が恋しくなる。私はまだ数えるほどですが、中村さんのようにこれから何度となく鑑賞していくだろう作品の一つです。
Rena

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