まりぃくりすてぃ

おとうとのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

おとうと(1960年製作の映画)
2.2
岸恵子さんが若さと美の絶頂期にこんな演技をしてたこともあったっけ、という軽い記録にすぎない。フィルムの色合いなんて今になればどうだっていい。

不品行な弟役(川口浩さん)は、喋り方もキャラ全体も戯作的でまったく好きになれない。(大正~昭和前期という時代ごと?)ゴミ箱行きかな。
美貌の岸さんが「どうせあたしは不美人よ」と白々しく台本通りに言い、観客は「はあ?」・・・
とにかく、旧い家族制度にがんじがらめにされてる若い長女が、弟に時々怒りをぶつける物語なんだが、それは「迷惑だから」じゃなく「まっとうに生きてほしいから」。現代人からすれば、お姉ちゃん(岸さん)あんた怒るところがまちがってるよ。イライラするよぉ。
もっと超時代的に賢い仕事ができたはずの脚本家。。。。

終盤、彼女への愛を継母がぎこちなくも表明し始めたりして、物語は人間の真実を今さら探り当てようとしてる。何だか遅いんだよ。