おとうとの作品情報・感想・評価

「おとうと」に投稿された感想・評価

市川崑監督作品。
1982年4月11日、八重洲スター座で鑑賞。(2本立て)

姉(岸恵子)と弟(川口浩)は仲がいい。
姉にだけ甘える弟は警察の厄介になったりする困り者だったが、結核で倒れる。
ベッドの弟と付き添いの姉が、紐で手を結びあって眠る場面は印象的、かつ有名。
外国では、この場面、別の解釈をされて話題となったそうだ。
岸恵子の好演により、感動作となった。
川口浩がやっぱり嫌いなんだけど、銀残しの画面は何か叙情があっていい。でも「幸福」の方が好きだ。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
「おとうと」
市川崑が幸田文の原作を映画化した本作は当時の賞を総なめにし、日本が産んだ技術の銀残しで有名な作品で宮川の凄さが一目瞭然!不良の弟と威丈高な姉の愛情を描いた大正時代の面影ある雰囲気と美しくも儚い結末が針を飲むような呵責の悲しみになる。姉弟の葛藤の台詞も胸にくる大傑作!
Alex

Alexの感想・評価

3.5
実際に姉がいると、妹萌えはまだともかく姉萌えはないっすね

あ、そういう映画じゃなかった・・・
幸田文の同名小説を市川崑監督が映画化した名作です。大正時代、複雑な家庭環境から不良となってしまう弟の碧郎役に川口浩。その姉役は岸恵子が演じています。両親がこれまた豪華な配役で父親は森雅之、継母は田中絹代です。チラッと出てくる岸田今日子の場面は継母とこそこそ話しているだけでホラーの雰囲気を醸し出します。悲劇的に進んでいくお話を市川崑監督が乾いたタッチで描くので泣けないかな?と思っていましたが、最後は田中絹代の名演技に結局泣いてしまいました。冒頭の傘の場面など印象的で銀残しによる渋い色調も効果を上げています。
初)この家族のそれぞれの距離感が生理的に不快感を感じました。特に姉と弟の距離感は気持ち悪さを感じました。付け加えて特に弟のセリフには不条理さえ感じました…だからなのか大好きな芥川音楽も不協和音にしか聞こえてこなかった…不快感、不条理、不協和音とモヤモヤ感だらけからのある意味衝撃的な結末…(この結末のための気持ち悪い演出なら頭が下がる…)この結末はグローネンバーグの「ヒストリーオブバイオレンス」を思い出しました。「HOV」はアメリカ版おとうとかな?
「おとうと」というと山田洋次監督の作品の方が有名かもしれないが、1960年に作られた本作「おとうと」はキネ旬のベストワンに輝いた市川崑監督の代表作のひとつ。

作家・幸田文が自身の娘時代を題材にした小説が原作で、大正時代の雰囲気を表現するために、”銀残し”という現像手法を初めて使った作品だそうだが、その辺りは映像に詳しい方に解説していただくとして…。

ストーリーは、年頃の姉(岸惠子)と不良学生の弟(川口浩)を中心に、作家の父親(森雅之)と体の不自由な継母(田中絹代)とのギクシャクとした家族の交流を描く。

先ず、タイトル・ロールのおとうとを演じた川口浩の芝居の巧さに驚いた。

不治の病だった結核に感染してしまう役で、徐々に体力が弱っていき、声もかすれて、息も絶え絶えになっていく姿は、観ていて、「あぁ死に近づくってこういうことなんだ」と強烈な印象の残る演技だった。

ただの探検隊の隊長じゃなかったんだと結構衝撃を受けました(汗)

主人公たちの父親である作家(モデルは幸田露伴)を演じた森雅之はさすが有島武郎の息子だけあって、大正時代に生きた文士の雰囲気を見事に表現している。

そして、何と言っても極めつけは、イヤな継母を演じた田中絹代。

キリスト教の熱心な信者である女性を演じているが、真面目で融通がきかない性格ゆえ、岸たちのことを目の敵にする。このときのネチネチした嫌み、冷たさのある態度に背筋がゾーとした。

脇役では岸惠子をストーキングするスケベ刑事の仲谷昇(カノッサの教授!)、田中絹代・母の不気味なお友だちの岸田今日子(ムーミン)が強烈。そして二人ともまだ若い!

ラストも市川崑らしく斬新な切り方である。なるほど、そう切るか~と思わず唸った。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

2.5
2016/2/10鑑賞(鑑賞メーターより転載)
「昭和の時代の家族を彼らの目線で描く」という同じテーマでも、小津安二郎はあれだけ郷愁を感じるのに、市川昆に代わるとこうもぎすぎすした暗~いものになってしまうのか(笑)。あとで調べたらその現像手法(銀残し)も独特だったようで、どうりで映像も黒が強調されているわけだ。弟思いの姉が鬱屈した家の中で母親の代わりとなり頑張る気持ちが映像に如実に表れていてしみじみ来るのだが、その彼女よりも全く存在感のない父親、そして他人事のように愚痴ばかり並べて何もしない継母の存在がとにかくうざったく感じられて気分も下降気味。
4Kマスターブルーレイにて。

陰影の効いた美しい映像と若干ホラーな音楽で魅せる姉弟愛。父親と継母と家族4人で暮らしているけど、姉弟ふたりだけの世界に思えて、ちょっとハラハラした。
Blu-ray
まるで怪奇映画のような陰影の濃い画調で姉と弟の気持ちの悪いイチャイチャを見せつけられるので目のやり場に困る。
『くりいむレモン』ではないので直接的な肉体関係を描くわけにはいかないが、いい年こいた姉弟が取っ組み合いの喧嘩をしたり、紐でお互いを結んだり、これはもうセックスでしょう。
俺はこの物語は悲恋として楽しみましたが、それは弟が死ぬからではなく、弟がどうしようもないカスだからです。
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