ベビーパウダー山崎

シーラ号の謎のベビーパウダー山崎のレビュー・感想・評価

シーラ号の謎(1973年製作の映画)
3.0
そして、『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』の元ネタを続けて見る。殺意を持った訳アリの人物たちにその集団の王から招待カードが送られてきて…という物語の入りはそのまんま。なぜかシナリオをスティーヴン・ソンドハイムとアンソニー・パーキンスが書いていて、『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』に特別出演していたソンドハイムはこの映画繋がりのはず。設定は王道っぽいけど探偵が現れて犯人探しする展開でもなく、ミステリー好きの素人がこねくり回して意地悪くほくそ笑んでいるような奇形な着地。
『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』で下品なだけだったケイト・ハドソンのキャラは本作のダイアン・キャノンとほぼ同じ。改めてパクリ元を見てしまうと『ナイブズ・アウト:グラス・オニオン』は「悪意」や「欲望」が圧倒的に足りないしキャラクター造形が高尚すぎるね。どの出演映画を見ても殺されているジェームズ・メイソンが珍しく生き残る映画(殺されそうにはなる)。