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招かれざる客のろのレビュー・感想・評価

招かれざる客(1967年製作の映画)
4.6
「いつもあの子に言い聞かせてきたわ。白人が有色人種より優秀だなんて、そんな考えは間違っている。差別する人間は偏狭で愚かでとにかく間違っていると」


「ひろちゃんはこの映画、絶対好きだと思うよ!」
母に勧められて鑑賞!とても面白かったです\(^o^)/

(タイトルがヒッチコックっぽいと初め思いましたが...)
この作品はサスペンスでもミステリーでもありません!
白人と黒人の結婚。それを周囲がどう捉えるか...というのが大筋。ラストはこうなるんだろうな~と ある程度想像はつくのですが、その過程がとても素敵です!


黒人医師のジョンと白人女性ジョーイ。
結婚を約束した2人はジョーイの親に挨拶するためサンフランシスコを訪れる。ジョーイの親はリベラリストだが、いざ自分の娘が黒人と結婚するとなると困惑する。さらに、ジョンの両親もサンフランシスコにやってくることになり...。


「あの子は私たちの誇りだわ。何が起ころうとも信念を貫き通す娘であることが」
ジョンの素晴らしさを讃え、彼のことを尊敬するジョーイ。
初め、結婚相手が黒人だということに驚いた母クリスティーナでしたが、娘の話を聞くうちに本物の愛だと確信していきます。

「黒人と白人の結婚を違法だとする州もある。結婚したとしてもこの先大変だ。将来のことをちゃんと考えなさい」
母クリスティーナが賛成する一方、娘のことが心配だからこそ結婚に反対する父マット。


登場人物の中で特に好きなキャラクターはライアン神父。
物語の中で彼だけが初めから2人の結婚を祝福します。

そんな彼が親友であるマットに言うセリフが印象的。
「30年間心から君を尊敬してきた。しかしこの30年間で初めて君を情けないと思う。2人は未来だ。彼らが世界を変える」
人種差別反対の考えを掲げてきたマット。しかし自分の娘が黒人と結婚することになると、それは問題だと猛反対。それっておかしくない?と異議を唱えるライアン神父。やっぱり差別しとるやん!と言いたくなりますよね。
しかし、神父の粘り強い説得も虚しく、マットは怒って「出ていけ!」と言っちゃう。。

そんなマットはある言葉にハッとさせられます。
そして最後、みんなの前で自分の気持ちを伝える。この場面がまたいいんですよ~( *´艸`)

「覚悟の上だろうが世間の風当たりは強い。この国の大多数の人間が君たちに反感を覚え、嫌悪を示すだろう。それを乗り越えねばならん。世間の偏見と頑迷さを哀れむのもいい。盲目的な憎しみや無知の恐怖を、世間をののしってやれ。だが必要な時は固く手をつなぐんだ」

何度でも味わいたい作品です(*^^*)


「どこの誰がどれほど騒ぎ立てようとかまわん。
何よりも悪いことは、君たち2人が互いをよく知り理解しあい互いの気持ちを知りながら、結婚しないことだ」
ろ