ろ

フロム・ダスク・ティル・ドーンのろのレビュー・感想・評価

5.0

「電子レンジでつくったメシは銃よりキケンだ」

退勤後、タイムセールのパン屋に駆け込み調達したぎとぎとのクロワッサンをカルディのドリップコーヒーで流し込みながら「フロムダスクティルドーン」を再生した。「ブルーベルベット」に匹敵するアホみたいな名前の酒場が出てきて最高だった。

酒屋の店主とテキサスレンジャーがだらだらとしゃべる夏の午後。
店内には強盗が潜んでおり、あれよあれよと銃撃戦がはじまる。そして店は派手に爆発。強盗犯の兄弟はなお逃亡を続ける・・・
え待って、主役こっちなんかいジョージクルーニー出てきたでと早くも「サイコ」状態な私を取り残し、兄弟はモーテルで出会った牧師一家を人質にメキシコを目指す・・・
晴れて国境を超えた一行だが、辿り着いた酒場でヴァンパイア集団と死闘を繰り広げることに。生き残った客と謎の絆が芽生え背中合わせでともに闘い、ベトナム戦争の美談を聞かされ、ヴァンパイア撲滅に知恵を出し合う。そう、仲間になるのに言葉なんていらないのだ。

黒のスーツに白シャツで銃を構えるお決まりのスタイルに、爆イケサントラがじゃんじゃか流れる。
死闘のさなか、強盗犯に諭され信仰心を取り戻す牧師は何度見てもハーヴェイカイテルには見えないどころかリーアムニーソンに見えてくるという罠。
夜明けとともに日の光が差し込み、それでも光をよけながら迫りくるヴァンパイアたち。噛まれた人間が甦るスピード感に、ロメロとカーペンターを感じる。

吹替のおかげでバカバカしさの威力増し増しだった「フロムダスクティルドーン」。
仕事中、この映画を観ることばかり考えていた。本当に観てよかった。
ろ