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ダンボのろのレビュー・感想・評価

ダンボ(1941年製作の映画)
5.0

コウノトリを待ちわびたサーカスの象ジャンボは可愛い小象ダンボを授かる。しかしその大きな耳のおかげでダンボは仲間たちから軽蔑され、見世物として笑われる日々。挙句、二人は離れ離れになってしまう。

「笑いこけても本当にこけるやつなんかいないし、”お茶”の間に”お茶の間”があるわけじゃない。象が空を飛ぶなんてそれぐらいありえないことさ」

はじめはダンボを笑ったカラスたちも意外に情に厚くダンボの初フライを手伝ってくれるし、いやプラセボ効果なんかいとツッコんでいる間にみんな仲良く電線にとまって、すげーじゃんやるやんってダンボのこと褒めちぎっててもうにこにこがとまらない。

「あの耳のどこがいけない?可愛いじゃないか」

ダンボを励まそうと事あるごとに落花生をくれるネズミのティモシーは、毎夜ダンボのピエロメイクを落としてあげる甲斐甲斐しさ。そんなダンボが空飛ぶ象として一躍有名になると、ダンボのマネージャーとしてちゃっかりハリウッドと契約しちゃう誇らしげな1カットにやっぱりにこにこしてしまう。

そしてダンボが村八されるシーンよりも胸が痛い、雷雨のテント設営~社畜の叫び~
資材を運ぶ半袖の男たち、そして他の動物の檻を動かす象たちの影が雨に打たれる。
「どんなに疲れていても眠らず働く ベーコンエッグを食べればへっちゃらさ」
ベーコンエッグ(泣)そんなわけが(泣)一番ドキリとした1シーンでした。

そんな社畜ソングも含めて素敵な楽曲揃いの「ダンボ」。
子守歌からジャズ、そしてピンク色の象がラクダになり車になり、踊りまくる夢の場面はMGMのミュージカルそのもの。オープニングからラストシーンまでとにかくかっこよかったです。
ろ