ろ

インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説のろのレビュー・感想・評価

5.0

「あなた死にに行くつもりなの?」
「そうかもな。だけど死ぬのは今じゃないぜ」

パラマウントの山が銀色のドラにオーバーラップする、ここは上海。
ピンク色の羽扇子を広げ、めくるめく踊るダンサー。
歌い手が手を広げれば、その頭上に現れるクレジットタイトル。
あれよあれよとMGMミュージカルの世界に誘われるオープニングはまるで魔法のようで、嬉し涙でいっぱいでした。

車から飛行機に乗り換え、ゴムボートで脱出。辿り着いた村の危機を救うべく、一行は悪の巣窟パンコット宮殿へ向かう。

足元と頭上から剣山迫る、恐怖のぺしゃんこ部屋。
ヘビの腹からドジョウが出てきてこんにちは、サルの脳みそをシャーベットにしてしまった
絶対に列席したくない晩餐会。
男と女の駆け引きが、あわや刺客に危機一髪。
悪魔の血を飲まされたあとのインディがセクシーすぎる。

ゆらめく蝋燭に囲まれもだえ苦しむインディ。
暗闇に浮かぶ瞳の中の光が徐々に顔全体を映し出す。
そのコントラストがあまりに美しく、インディの悪に染まった表情に痺れ、やっぱりスクリーンってすごいと大感動。

祭壇に向かうインディへ、不安げにつぶやく”Be careful”。
インディとショーティ、それぞれの決闘が交差する1カット。
ショーティに野球帽を、インディにフェドーラハットを。言葉なんていらない二人の友情。
魔球の伝説は何度も見ているはずなのに、まるで初めて見たかのように新鮮で、全力で楽しめた。
やっぱり映画館はすごい。
ありがとうゴゼジュー。



( ..)φ

神出鬼没のヘビやサル、ジャングルの洗礼に阿鼻叫喚の女性歌手ウィリーをよそに、いかさまカードゲームに夢中のインディとショーティのコントのような一幕。
巨大コウモリはヒッチの「鳥」そのものだし、乗り降りをサポートしてくれる象はひたすら可愛い。

インディとともにワクワクとドキドキを浴び、ジョンウィリアムズの雄大な音楽を浴びる。至福の映画体験でした。
ろ