Natsuクルーズ

007/慰めの報酬のNatsuクルーズのネタバレレビュー・内容・結末

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

「傷ついた心が、共鳴する。」




007マニアのタランティーノが監督を熱望したほどの新生007は、今まで描かれた事のなかったシリーズのエピソード1であり、英国スパイのジェームズ・ボンド誕生の物語。

そして前編・後編というシリーズ初の2部構成。

新人スパイが殺しの許可証を持てる《00(ダブルオー)》の地位へ昇格するところ から始まり、上司のMに怒られながらも突っ走る無鉄砲っぷりを発揮。

アストンマーチンDBSによる驚愕のトンネルカーチェイスなど『ボーンアイデンティティ』以降のリアルスパイ路線の凄まじいアクションが満載。

ボンドの拳銃も『007/トゥモローネバーダイ』以来のワルサーPPKが復活。

アグレッシブに攻める姿勢と、若さゆえの失敗もあり、未経験ゆえの危機もあり、しかしその無鉄砲さが伏線になっている。

そして物語はクレイグ=ボンドの第三弾『スカイフォール』へと続く。

これは一人のスパイの壮大な成長物語。




「昔はもっと善悪がはっきりしていた。今は悪者とわかっていても、利害が一致すれば交渉する。」