めしいらず

ミザリーのめしいらずのレビュー・感想・評価

ミザリー(1990年製作の映画)
2.8
自称ナンバーワンのファンには気をつけろ。熱狂的な愛情は強烈な憎悪に裏返りかねない。キング原作映画の代表的なスリラー作品である。人気作家だった著者にもミザリーまではいかなくともきっと異様な熱烈さをアピールしてくるファンがいたのだろうと想像出来るくらいには生々しい実感がある。ここまで極端なキャラクター設定にするのは話が安直に流れ易いからあまり好みでないけれど、振り切れた言動にリアリティを持たせたキャシー・ベイツの怪演に救われている。オスカー受賞当時に彼女の今後のキャリアを心配する声があったけれど(「サイコ」以降のアンソニー・パーキンスを重ねたらしい)、それが杞憂だったのは周知の通りである。ただ演出に幾分安っぽさ(例えば最後の対決シーンのクドさとか)もなくはない。
「人間の正義を超越した正義。私はそれに従います」。

関係ないけど、宿敵モリアーティと共に滝壺へと消えた「最後の事件」から無理くり復活させられたシャーロック・ホームズの物語の裏にも実は似たような裏話があったりして…。
再鑑賞。
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